本場スリランカでアーユルヴェーダ・スパをオープン!ひとりの日本人女性が描く夢(後編)

  • 2015/09/22
  • Sri Lanka

強く願って、一歩一歩進んではいたものの、こんなに早く実現すると思ってもみなかった、大型アーユルヴェーダ・スパのオープン。行動力と粘り強さ、そして何より「人に役立つこと」を最優先にした思考の転換が、生涯のチャンスを呼び込みます。

本場スリランカでアーユルヴェーダ・スパをオープン!ひとりの日本人女性が描く夢(前編)では、Enishi Lankaボルゴダがオープンするまでの過程をご紹介いたしました。後編では、この施設の概要、海外起業ならではのやりがいや苦労、そして今後の展望についてなどお訊ねします!

素顔の自分に戻る場所 – Enishi Lanka (えにし・らんか)

アーユルヴェーダ・スパEnishi Lankaには、特別な時間が流れています。開放的なつくりのロビーから見えるのは、美しいインフィニティ・プール*と、それに続くボルゴダ湖だけ。水の香りをほのかに含んだ風がいつも優しく流れていて、景色を眺めているだけでも、日ごろの煩わしさを忘れます。

Enishi Lankaは、商都コロンボから車でおよそ1時間。スリランカらしい雄大な風景が広がるボルゴダに位置しています。広大な敷地内には、お客様一人ひとりとしっかり向き合うために、7室のみを設置。すべての部屋にバスタブが付いているのも、日本人経営者ならではの配慮でしょう。

*「インフィニティ・プール」とは、周囲に手すりなどがなく、プールとその先に広がる水平線/ 地平線が繋がっているかのように見える絶景プール。

肝心のアーユルヴェーダは、スリランカ人医師とみかさんがチームを組むという徹底ぶり。「お客様には、日本語で気楽に、思うままご相談いただきたい。ありのままのご自身に返って、心からくつろいで欲しい・・」リゾートは、そんな気持ちが伝わるような、心地よい空間が広がっています。

施術に欠かせないオイルも、伝統の製造元を巡り、やっと手にした一級品だそうです。スリランカで暮らし、足繁く通ったからこそ分けてもらえるのでしょう。「良いオイルは、ハーブの力が生きているような気がする。」そんな言葉が印象的でした。

言葉でも、こころでも、通じ合えないことがある。それでも、一緒に造ってゆく。

スパの従業員からお取引先、スーパーの店員さんまで、日々関わるのは、異なる信仰・文化的背景を持つスリランカの人々。日本にいるように、すべてが効率的に進む訳ではありません。

みかさんが、初めて異文化の洗礼を受けたのは、スパの開業に必要な道具・設備の調達でした。日本であれば、専門業者さんのウェブサイトやカタログから好きなものを選び、クリックひとつで注文。後は納品されるまで数日間楽しみに過ごす~♪という手順でしょうか。

スリランカへようこそ・笑。


先進的なシステムが存在しない現地では、人づてに腕のよい大工さんを探し、現地シンハラ語、もしくは英語で連絡を取り、自ら描いた図面を渡す、というやっかいな第一段階が待っています。もちろん、図面どおりに仕上がるとは限りません!みかさんの場合は、どう見ても角が揃わない施術台や、スチームバスが次々と納品されたそうです。

ここでは、絶対に怒らないのがポイントです・涙。まるで友人のように、優しく「ここを直したら、もっと良くなるよね~♪」と、やり直しをお願いしなければなりません。「確認 x やり直しの依頼」 このプロセスを何度か繰り返すと、やっと希望通りの仕上がりで完成です!

他にも、時間を持て余しているドライバーさんに、掃除の手伝いをお願いしたところ、「職務外です」とあっさり断られたことも・・。日本では、周囲への気遣いとして、手すきであればちょっとお茶を汲んだり、気になる個所の掃除をしたり。特に肩書は必要ありませんよね。スリランカでは、お茶を汲むのも掃除をするのも、専門の従業員が担当します。つまり、他の職員が手を煩わせるような仕事ではないのです。

人種や信仰、そして階級に対する意識の違いから、何でもない日々の営業にも、トラブルの種が潜んでいます。「どうしても納得できないこともある。でも、お互いなるべく歩み寄って、最善の答えを見つけてゆきたい。」肩の力を抜いて、現地の流儀を理解する姿勢も、大切なのかもしれません。

すべて自分ひとりでできるとは思わない。周囲の力を借りながら、成長する。

現在Enishi Lankaでは、既存のお客様や旅行代理店との関係を強める傍ら、SNS等も活発に利用しているそうです。国のお墨付きとなる、スリランカ政府観光局、そして伝統医療庁での営業登録も完了間近。これから、ますます注目を集めるスパになりそうです。

ひとりで開業準備をしていた頃は、想像もつかなかった姿に変化したEnishi Lanka。みかさんは、ぽつり、ぽつりと続けます。「こんなに素晴らしいものに出会えたのは、素晴らしい縁があったから・・。ネット上だけで終わらせず、たくさんの人と直接つながりを持ってよかった。」

そして、スリランカでの体験は、ひとりでできることには限りがあること、そして、それを謙虚に受け止め、周囲の力を借りることの大切さを教えてくれたそうです。「周りの人に、力を貸したいと思って頂けるような、そんな価値のある人間でいなければ・・。」自分に言い聞かせるように、そっとつぶやいていました。

真っ青な空に流れる白い雲。色鮮やかな緑に落ちる、金の木漏れ日。スリランカの鮮やかな色彩のなかで、まっすぐな気持ちのみかさんや専門医のセラピーを受ける。とても特別な体験になると思いませんか?

ひとりの日本人女性の挑戦を、こころから応援しています。そして、素敵なアーユルヴェーダ・スパを通じて、より多くの方に、美しいスリランカを知って頂きたいな、と思う筆者でした。

では、次の更新まで。どうぞ皆さま充実した毎日を!






【取材・画像協力】

Enishi Lanka (えにし・らんか)
住所:No170/06/B Ganthera Aluthgama Bandaragama
電話番号:日本からは +94-38-228-9711






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