本場スリランカでアーユルヴェーダ・スパをオープン!ひとりの日本人女性が描く夢(前編)

  • 2015/09/16
  • Sri Lanka

スリランカから、こんにちは。夏の本番を迎える日本で、皆さまいかがお過ごしですか。7月のスリランカは、心地よい風が優しく吹いて、南国らしいとてもよい気候です。碧いインド洋をぼんやり眺めたり、椰子の木で遊ぶリスたちの声に耳を傾けたり。何もしなくても、ゆったりと贅沢な時間が流れています。

さて、皆さまは「好きなことを仕事にしたい」「いつか独立したい」、そして「海外で暮らしてみたい」と思ったことはありませんか。または、それを目標として、努力を重ねている過程でしょうか。

今回、スリランカ発BASBマガジンでは、幸運にもそのすべてを手に入れ、もがきながらも前進し続ける、ひとりの日本人女性をご紹介いたします。

今回は、ちょっぴり趣向を変えて。スリランカ・ビジネスの風をお届けします。

広告業界から、アーユルヴェーダの世界へ。歩むべき道を知ったら、躊躇なんてしなかった。

お会いしたのは、本場スリランカでアーユルヴェーダ・スパ「Enishi Lanka」をオープンした秋定巳香(あきさだ みか)さんです。待ち合わせのカフェに到着すると、海を一望する窓際の席で、ノートパソコンに目を落とす姿が見えました。小柄で、明るい笑顔が印象的な女性です!

今回はみかさんに、アーユルヴェーダと出会ったきっかけ、海外起業までのプロセス、スパの現況や今後の展望、そして海外事業ならではのやりがいや苦労など、ぐっと深くまでお訊ねしてしまいます!

当時、都内の広告代理店に勤めていたみかさん。ご友人からプレゼントされたアーユルヴェーダ・スパのチケットが、人生を大きく方向転換することになります。

「人の手に、こんな力があったなんて・・」身体が内側からよみがえるような感覚に驚き、気づいてしまったそうです。「そうだ、私はパソコン画面を通じてなんかじゃなくて、この手のひらで、人と繋がりたいんだ!」自分の進むべき道を知ったら、行動を起こすのに躊躇なんてしませんでした。

積み重ねたキャリアを捨て、当時はまだマイナーだったアーユルヴェーダの世界へ。確かな技術を求めて、アーユルヴェーダ・サロンに再就職し、知識を深めるため専門校へ通い始めます。学位取得の最終過程では、スリランカ現地で患者さんと向き合うという貴重な経験もしました。

晴れて独立後は、ご実家の一室に小さなサロンを構えます。アーユルヴェーダをする傍ら、お客様の少ない時間帯にアルバイトをするなど、手探りの時期が続いたそうです。

「人とのつながり」が実現させた夢。引き寄せられるように、スリランカに来た。

どんなに試行錯誤を重ねても、思うように事業が伸びなかった。まるで、迷路に入り込んでしまったような日々が続きます。でも、ひとつ忘れなかったのは「ネットワークづくり。」どんなに忙しくても、なんとか時間をやりくりしてビジネス交流会に通いました。

そんなある日、またとないチャンスが訪れます。「スリランカで、日本人が経営するアーユルヴェーダ・サロンの開業を考えている。手伝ってくれないか。」

それからは、スリランカ現地に飛び店舗候補地の視察、日本に舞い戻っての事業計画書の作成・・。 すべての情熱を注いで、昼夜なく開業準備を進めます。しかしながら、プロジェクトは実を結ぶことなく、スリランカ起業への「思い」だけを残して消えてしまうのでした・・。

ここで諦めないみかさんは、鞄ひとつで再びスリランカへ飛びます。とにかく事業を始めたいと、現地の日本国大使館、日本貿易振興機構(JETRO)、思いつく限りの機関、組織、そして人々にコンタクトを取りました。その中で、「サロンであれば、ここはどうかしら・・」と紹介を受けたのが、コロンボ中心に位置する一軒家でした。

そこは、日本のNPO法人が運営する、指圧センターのサロン兼事務所。物件のシェアを相談すると、「ちょうど一室空いているので、そこはどうだろう。」との嬉しい応え!こうして、スリランカの商都コロンボで、みかさんのアーユルヴェーダ・サロン「Enishi Lanka」がスタートしたのです!

それでも結果が出ない。もがき続けて、やっと目が覚めた。目指すべきは成功じゃなくて、「人さまの役に立つこと」なんだ。

初めての海外起業に、何度も壁にぶつかり、もがいて、焦って、悩み続けたそうです。何より、思うように収益が上がらず、生活にも困るように・・。 そして、ある時ふと気づいたそうです。「そうだ。目指すべきは、事業の成功なんかじゃなくて、アーユルヴェーダを通じて、人さまの役に立つことなんだ。人生を振り返ったとき、私の手のひらで、少しでも人を幸せにできたと思えれば、それで充分・・。」

成功を掴むためのアーユルヴェーダから、手のひらをあてて、人に貢献するためのアーユルヴェーダへ。日本でいつのまにか溜め込んでいた野心や成功欲が、スリランカの優しい風に消えたのでしょうか。肩の力がふっと抜けたそうです。

不思議なことに、この大きな思考転換があったのち、少しずつお客様の数が増えていったそうです。そしてさらに、願ってもいなかったような大きなチャンスが!

遊んでいる物件があるから、アーユルヴェーダ・スパとして経営してみないか。

日本人マダムが経営する、隠れ家的カフェでお茶を楽しんでいたみかさん。ある日、マダムからひとりの常連さんを紹介されたのでした。これは、在住邦人数が限られたスリランカならではの良いところ。ひとつのつながりが、新たなつながりを生むのです。

この常連さんは、実は大手建設会社の役員でした。何気ない機会に、情熱的にアーユルヴェーダの話をするみかさんが心にとまったのでしょう。ある日、一本の電話でオフィスに呼び出されます。

「ボルゴダというところに、遊んでいる物件がひとつある。アーユルヴェーダ・スパとして経営してみないか。」

併せて提示された条件は、スリランカの会社法に基づき、一定基準で自らも出資を行い株主となること。そして、単なる雇われの身ではなく、責任を持った「代表取締役社長」として会社を経営することでした。投資をするということは、もちろん同時に大きなリスクを負うということ。みかさんは、それを承知のうえ、迷うことなく書面にサインするのでした。

こうしてみかさんは、美しい湖を望む、大型ラグジュアリー・リゾートの経営者となったのです!



本場スリランカでアーユルヴェーダ・スパをオープン!ひとりの日本人女性が描く夢(後編)では、ボルゴダで本格始動したEnishi Lankaの施設について、そして海外事業ならではのやりがいや苦労、今後の展望などをお訊ねします。どうぞご覧ください!






【取材・画像協力】

Enishi Lanka (えにし・らんか)
住所:No170/06/B Ganthera Aluthgama Bandaragama
電話番号:日本からは +94-38-228-9711






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