ありのままが美しい。「ミス新年」に見る、スリランカの代表的美人!

  • 2015/05/31
  • Sri Lanka

スバ・アルットゥ・アウルッダ・ウェーワ!(シンハラ語にて:新年明けましておめでとうございます!)

つい先日、4月14日に「シンハラ・タミル正月」を迎えたばかりのスリランカです。現地の人々は、4月に入った頃から何だかそわそわ。地方への帰省ラッシュが始まり、新年を迎えて1週間ほど経ってから、やっと、徐々に、日常生活が戻りつつあるといった状況です・笑。

誰もがみな家族のもとに帰り、親戚や友人たちと集うシンハラ・タミル正月。今年も、国の各所でお正月ならではの催しが開催されました。このうち、一番の花形イベントは「ミス新年」のコンテスト。どんな女性が、この輝かしい王冠を勝ち取るのでしょうか。

BASBマガジン読者の皆さま、今回は、少しだけスリランカのお正月風景を覗いてみませんか?ミス新年を通して、現地の人々が思う「理想の女性像」が見えるかもしれません。

では、南国スリランカでのお正月体験に、どうぞお付き合い下さいませ!

占星術に基づき明ける新年。儀式に込める、幸せへの願い。

国の大多数を占めるシンハラ人、タミル人(それぞれ人口の72.9%、18%: 外務省データ)が、一年で最も心待ちにするのが4月の「シンハラ・タミル正月」です。カレンダー上では、大晦日・元旦にあたる13日・14日が祝日となりますが、この前後に休暇を組み合わせ、10日間前後の連休にする方も多いとか。この期間、昔ながらの小さなお店はシャッターを閉め、私営バスも運行を減らします。通りを走る車も少なく、街全体がのんびりゆったりの休暇モードです!

スリランカのお正月は、「儀式に始まり、儀式に終わる」と言っても過言ではありません。最近では、旅行に出てしまう家庭も少なくありませんが、基本、自宅で家族と過ごし、占いで定められた時間に、特定の方角を向き、縁起が良いとされる色の服を着て様々な儀式を執り行います。

旧年から新年に時が移行するのは、太陽神が不在する「物忌みの時刻(ノナガテ)」とされ、この期間中は、仕事に勉学、そして食事さえ、占いが示すそれぞれの「事始めの時刻」まで控えなければならないのです。

例えば今年の場合、繁栄の象徴である炎は、14日の朝7:23分から午後1:47分まで(およそ6時間半)灯してはならず、ちょっと小腹が空いたのでおうどんを・・と思っても、火を使ってはNGなのです!心優しき(?)義理の母などに連れられて、寺院で心静かに過ごすのが理想でしょう。

占星術が示す、今年の年明けはちょうど午後1:47分。晴れて新年を迎えると、街のあちこちから景気よい爆竹の音と子どもたちの歓声が聞こえます。

これに続くのは、年が明け初めて家庭に火を灯す「ミルク吹きこぼし(キリ・ウトゥラナワ)」の儀式です。キッチンに簡易式のかまどを設置し、ミルクを満たした土つぼを置くと、あちこちに飛ぶ火花やもうもうと上がる煙など気にせず、薪をくべてゆきます。

しばらくすると、ミルクは勢いよく吹きあがり、白い滝となって見事に床一面に!

・・・。

豊穣のシンボルであるミルクが、豪快に吹き上がるのは幸運の兆しです。今年もまた、幸せな一年になることは間違いありません。でも、これを日本で行えば、確実に消防署に通報!ですよね。ちなみに、今年は赤い服を着て東の方角を向き、午後2:05分に火を入れるのが縁起良いとのことでした。

この後も、年明けで初めて食事を頂く儀式や、頭にオイルを塗布する儀式など、様々な願いが込められた儀式が続きます。でも、何はともあれ年が明けましたよ!大らかなスリランカの人々にはちょっぴり珍しい時間厳守、堅苦しい儀式はここまでです。さぁ、パーティタイムの始まりですよ!

楽しい宴は深夜まで続く・・新年の大運動会

爆竹の音と煙が辺りを満たし、「新年おめでとう!」の電話が鳴り続けます。携帯には、友人たちからのメールに紛れ、なんと大統領からもメッセージが。携帯を持つ方すべてに届くのでしょうか、シンハラ語、タミル語、英語での祝賀が届きます。(ここでは、なぜ国が個人情報を?などとは考えないようにしましょう・笑)

さて、シンハラ・タミル正月といえば、国の各地で開催される「新年の大運動会(アウルドゥ・ウッツァウァヤ)」です!この日は、地元の人々が大勢集まり、子どものように汗して様々なゲームを楽しみます。

代表的なものといえば、綱引き、木登り競争、パン食い競争。子どもたちの間では、木の枝に吊るしたブランコや、目隠しをして象の絵に目を入れるゲームが人気です。少女たちは、みな色とりどりのサリーに身を包み、髪には大輪の花を飾ります。眩しい南国の太陽の下、元気に遊ぶ子どもたちの姿は、カラフルな夢物語のようです。

日ごろは、はにかんで微笑む控えめな女性たちも、新年の運動会ともなれば全くの別人です。チームのため、または賞品のため(?)、闘志をむき出しにして「勝ち」を狙います。女性の綱引きゲームでは、普段お淑やかなご近所さんも、思わず逞しい声を漏らして大奮闘ですよ~!

スリランカらしいと言えば、椰子の葉を編む速さを競うゲームでしょう。(地方では、今でも椰子の葉を屋根の資材として利用するそうです)一人のお母様が、サリーの裾が乱れるのも気にせず、一心不乱に椰子の葉と格闘する姿がとても印象的でした。(そして、お父様は買い物袋を下げ、ぼんやりと眺めていました・笑)

一連の競技が終わり、夕闇があたりを包む頃。運動会の花形イベント「ミス新年のコンテスト」が始まります。こちらは、街が主催する中規模程度のコンテストでしたが、大人も子どもも、たくさんの方が会場に集まっていました。

ミス新年コンテストは、大小の差こそあれ、輝かしい美の王冠と、豪華賞品を手にするチャンスです。国営放送が主催するミス新年コンテストでは、優勝者に同局アナウンサー室で研修を受ける機会、そして女優としてドラマ出演する道が開けるそうですから、夢は大きく膨らみますね!

南国の闇夜に浮かぶ、星が散りばめられたような眩しいステージ。大人も子どもも、目を輝かせてじっと見つめています。艶やかなサリーに身を包んだ候補者たちが、一列に並びポーズを決めると、夜風がほんのり甘く香り立つようでした。

上の写真は、上位3位までのミス新年たち。どの女性も、豊かで長い黒髪が印象的です。主催者の方に、こっそり審査基準を伺ったところ、美しい歯並び、滑らかで明るい肌色、そして健康的で女性らしいボディラインが高得点のポイントだそうです。もちろん、長く美しい黒髪ははずせません。(詳しくは「#2 スリランカ的 美人の条件」)

今年、輝けるミス新年の王冠を手にしたのは、地元の学生さん。小麦色の肌に、黄色いサリーがとても華やかな印象です。写真撮影にも快く応じてくれる、とても優しい女性でした。さて、夜風に甘い記憶を残し、うら若きコンテスタントたちがステージを後にすると、ここからは大・宴・会の始まりです!!

陽気なバイラから、切ない演歌調のうた、時には70年代ロックまで、様々な歌手たちが代わる代わる会場を賑わせます。人々は、歌い、踊り、笑い、ひたすらこの一夜を楽しみます。

・・・・。

すべてのイベントが終わったのは、ちょうど翌日の午前1:30分ごろ。筆者はすでにベッドの中でしたが、しっかりフィナーレの打ち上げ花火を聞きましたよ!そうです、深夜の1:30分に・笑!

翌日、海沿いに佇むお気に入りのカフェを訪ねました。静かに打ち寄せるインド洋を背景に、人々を乗せたディーゼル列車が通り過ぎます。故郷で、愛する家族や友人たちと楽しい時を過ごし、生活の場であるコロンボへ戻る途中でしょうか。温かで優しい、そしてちょっぴり切なくもあるような、そんな風景です。

さて、スリランカはそろそろ日常に戻りますよ!

次の更新まで、どうぞ皆さま充実した毎日を!






【参考記事】






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