スリランカ的 美人の条件

  • 2014/08/17
  • Sri Lanka

風向きが変わり、椰子の葉がさらさらと揺れる、心地よい季節のスリランカです。

今回は、ちょっぴり日本とは異なる「スリランカ的 美人の条件」と、決して高級ではない、普通の女の子が通うような、街の美容室をご紹介いたします。ゆったりとしたスリランカ時間へ。さぁ、ご案内いたしましょう。

キーワードは、ボリュームと美白

スリランカの美女の定義とは、まるで豊穣の女神のような「豊かで長い黒髪」、「グラマラスな胸元とヒップ」、そして「人よりちょっと色白な肌」です。

まずは、豊かで長い黒髪。スリランカの人々にとっては、髪はまさに女性らしさの象徴。街を歩けば、95%ほどの女性が前髪もつくらないセミロング以上のスタイルです。また、日ごろハーブたっぷりのアーユルヴェーダ・オイルでお手入れしているせいか、年を重ねてもつやつやの黒髪を保つ女性が多いようです。それに加え、お店で手に入るヘアカラーは漆黒を中心としてほんの数色のみ。若い女性が手にとることはありません。

そして、周囲から「一段格上」になるには、さらさらのストレートヘアを手に入れること。平均世帯月収がおよそ23,400円(2013年中央銀行調べ)のスリランカですが、一度の施術に数千円かかるストレート・パーマは、お財布に痛くても強い憧れのヘアスタイルです。

次に、「たっぷりの胸元とヒップ」。身体の線を強調する服を好まない、少々保守的なお国柄のスリランカですが、豊かなボディは女性の魅力に欠かせないものです。経済的な豊かさが、ボリュームのある体型となって現れるスリランカですから、日本で憧れの「モデル体型」は少々みすぼらしく感じるようです。

薬局では、ダイエット薬ではなく、体重を増やす増量サプリも手に入り、若い女性たちはふくよかなボディラインを目指します。伝統衣装のサリーも、グラマラスな胸元とヒップがあってこそ美しく決まるもの。腰周りのお肉も、愛すべき魅力の一部なのかもしれません。

最後に、美人の条件としてなくてはならないのは、「ワントーン明るい肌」です。色白なほど美しいとされるスリランカでは、新聞の日曜版に設けられるお見合い広告特集に、「仏教徒の両親が、銀行勤めで美しい色白の長女(23歳)に花婿を募集しています」など、肌の色合いについても記載します。お店には、男性用も女性用も、美白クリームがずらりと並び、保湿クリームも「美白効果」をうたった商品が売れ筋のよう。

また、愛おしい人を「スドゥ(色白さん)」と呼ぶ習慣もあり、実際はしっかり色黒の女の子が、パパの「スドゥ~!」の呼びかけに弾ける笑顔で答えたり。ちょっぴり愉快で、ほのぼのするスリランカの日常風景です。 

街の美容室

さて、美容室、と言ってもアジア情緒たっぷりの昔ながらの床屋さんから、富裕層専門のラグジュアリーなサロンまで、雰囲気も価格帯も大きな差があるスリランカですが、本日はちょうど中間あたり、普通の女の子が通う、街の美容室をご紹介いたします。

ヴァジラ・サロン(Vajira Salon)は、コロンボ市内を中心に三店舗チェーン展開する美容室です。外観は、同じクラスの美容室と同様、白壁に大きなイメージ看板のみ、といたってシンプル。このお店は、一週間毎日営業しており、男性のヘアカットは早朝6:30から深夜11:00まで受付けているとのこと。でも、お店の方の都合で「本日は急遽お休み♪」となっていることを、数回目撃している筆者です・笑。

店内に入ると、美容師さんが大きなハサミで(! )男性の鼻腔の毛をお手入れしています。筆者に気づくと、ちらりと顔をあげ「女性用フロアは2階です」とにこやかに案内してくれました。(おじさま、それは危ない~・涙)

階段を上がってゆくと、太陽の光がたっぷりと入る、明るくて心地よい女性用フロアが広がります。指で数えるほどしかない高級サロン以外、予約不要のスリランカの美容室。お客さんは、それぞれ都合が付くときににふらりと立ち寄り、混雑していればそのままソファーでぼんやり一休み。それに飽きたらお仕事中の美容師さんや、他のお客さんとおしゃべりをして、のんびりと待ち時間を過ごします。

今回、取材とあわせ、15cmほどのヘアカットもお願いしましたが、美容師さんは「もったいないので、やめましょう~・涙!」と絶叫。(よくあることです・・)

何のアレンジもないただのセミロングですが、ストレートの長い黒髪に憧れるローカル女性にとっては、どうも魅力的に映るよう。美容師さんは、最後まで「本当に切っても大丈夫?」、「旦那さんに何も言われない?」などと心配していましたが、さっぱりカットしていただくことに・笑。

さて、スリランカでは、どのように希望のヘアスタイルをお願いするのでしょうか。もちろん、日本のように、何冊ものヘアカタログが用意されている訳ではありません。お客さんの口や手の表現に全てがかかっているのです・笑。(現地でヘアカタログにお目にかかったことは、一度もありません)

もちろん、「表面にレイヤーを入れて、ブラウンのグラデーションカラーを・・」というようなリクエストは実現不能・涙。シンプルに、「後ろをV字型に5cmカット」などと、超基本形をお願いするほかありません。(ちなみに、スリランカ的流行スタイルは、ロングのレイヤー内巻きとのこと・・)

カット料金は、同クラスの美容室であれば、円換算でおよそ500円が目安となるでしょう。しかしながら、請求額は担当する美容師さんによって異なり、「このお客様はお金持ちだわ☆」、「顧客満足度高し♪」などを判断要素として、変動があることも・笑。料金については、事前にひとこと確認していた方が安心かもしれません。

おしゃべり大好きなスリランカの人々。ヘアカット中は、スーパー、病院、書店、どこへ行ってもたずねられる「出身地」、「住んでいる街」、「仏教徒であるか」、「スリランカは好きか」など、お決まりの質問を皮切りに、美容師さんとの会話が弾みます。(もう慣れました・笑)

正直、日本の美容師さんの技術力とは比較できませんが、どの美容室へ行っても、最大限のスキルを活かして、キレイを目指してくれる気持ちをほんのり感じる筆者です。スリランカでは、希望したスタイルが7割ほど叶えば、HAPPYとしてよいのではないでしょうか・笑。

写真撮影をお願いすると、ひとつにまとめていた髪をほどき、口紅をひいてスマイルの美容師さん。相変わらず、とても楽しいスリランカの午後でした。

では、次回の更新まで、どうぞみなさま充実した毎日を。






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