スリランカの伝統医療、アーユルヴェーダ

  • 2014/06/24
  • Sri Lanka

はじめまして。南国の眩しい太陽のもと、腕白男児ふたりの子育てを楽しむライターです。

スリランカで暮らして今年で10年目。「ほぼ秘境」である現地より、ローカルだけが知るヘルス&ビューティ情報をお届けします。PARADISE (楽園)から、美とシアワセへのヒントを。さぁ、ご案内いたしましょう。

そもそも、スリランカってどこ?

スリランカは、インドのちょうど右下に位置する、緑豊かな美しい島国です。国土は北海道の8割ほどしかありませんが、椰子の木々にふちどられる黄金色のビーチ、標高2千メートルを超える丘陵地帯から、貴重な動植物であふれる熱帯雨林まで、その地形や気候は変化に富み、コンパクトながらも8つのユネスコ世界遺産を擁する、世界でも「特別」な国です。

人口のおよそ70%が敬虔な仏教徒で、一般的に、家族や信仰を中心としたシンプルな暮らしを大切にしています。「清く、正しく、美しく」あることを美徳とし、結婚前のお付き合いなど、基本はご法度。(もちろん、例外のケースは多々ありますが・笑)

海に囲まれた島国であるからなのか、周囲との和を重んじ、義理がたくて、ちょっぴり自分に自信を持ちきれないシャイなところ。私たち日本人に、何だか似ているスリランカの人々です。

そして、何といってもスリランカは大の親日国。「同じ仏教国であるのに、奇跡の経済発展を遂げた国」として、日本に強い親近感と憧れを持っているのです。街中で、お話好きなローカルに声をかけられたなら、ぜひ「日本出身」であることと「仏教徒」であることを伝えてくださいね。(もし、初詣として年に一度、お寺へお参りにゆくだけだとしても大丈夫です・笑)きっと、相手の表情はぱっと輝き、こころの距離がぐっと縮まるはず。

おしんに感動して、トヨタ、ソニーに憧れるスリランカの人々。(ちなみに、現在はNHKのドラマ「カーネション」が現地シンハラ語に吹きかえられ、大人気放送中です)独身であれば、気軽におしゃべりしたおばさんから、お見合い相手まで紹介されてしまうかもしれません・笑。素朴で温かくて、時にはとても人間くさいスリランカの人々です。

躍進するスリランカ経済

古くから、ヨーロッパ諸国の人々の夏の避暑地として人気のスリランカですが、26年におよぶ長く、辛い内戦の歴史があります。紛争中は、テロリストによる空港や市内の爆破事件に怯えましたが、2009年5月19日、ようやく終戦を迎え、スリランカ経済は今、大きな発展の夜明けにあります。

スリランカ最大の都市コロンボを見渡せば、あちこちで道路や高層ビルの建設が進み、街は活気で満ち溢れています。大統領の名を冠した巨大な港、空港が次々と開設され、コロンボと各地を結ぶ高速道路も開通しました。勤勉で識字率の高い労働力、そして大国インドや中東諸国へのアクセスの良さからも、新たな投資先として注目を集めるスリランカです。

しかしながら、現地で暮らすローカルの視点としては、まだまだ「日本の60年前にタイムスリップしたような環境」が正直なところ。日本のメガネで見ると、まだまだ無いモノ、サービスばかりで、30代後半のライターとしては、不便なことばかり。(旅先で知り合った70代の女性は、街の空気感や人々の様子が、「自分が幼いころの日本のようで、懐かしい」とおっしゃっていました)決められた時間にきちんと到着するバスや電車、24時間営業のコンビニ、気持ちのよい接客など、「日本では当たり前」のモノやサービスを輸入しただけでも、エキサイティングなビジネスに繋がるかもしれません。

生活に深く根付いたアーユルヴェーダ(生命の科学)

経済発展の渦中で周りの風景は日々変化しても、ひとつ、変わらないことがあります。それは、こころ(マインド)、身体(ボディ)、そして魂(ソウル)の均衡を整え、外側だけではない、心身すべての健やかさを求めるアーユルヴェーダの思想に基づいた、美と健康の習慣です。

アーユルヴェーダとは、古代サンスクリット語の「生命(アーユス)」と「知識(ヴェーダ)」に由来し、その歴史は3千年にもさかのぼると伝えられています。温かなハーブオイルで頭部や全身をマッサージしたり、スチームバスで体内の浄化を行ったり。毎日の食事で野菜や果物をふんだんに取り入れたり、ヨガや瞑想をするのも、アーユルヴェーダの一部とされています。

国内には、政府アーユルヴェーダ局(Department of Ayuveda)が管理・運営するアーユルヴェーダ専門病院があり、糖尿病や高血圧、関節炎や偏頭痛、精神の病まで、誠に幅広い病状・疾患の治療を行っています。また、どの町にもアーユルヴェーダ専門の薬局があり、香り高いハーブの調合薬やオイルなどを取りそろえています。

日々の暮らしのなかでも、アーユルヴェーダの知識が生きており、毎回の食事の用意にも、細かな食材同士の性質やバランスを考慮します。もちろん、そのときの体調に応じて、避けるべき食材、またはふんだんに取り入れるべき食材があり、自然に身についていなければ、なかなか煩雑なもの。(例えば、子どもが風邪気味のときなど、お目付け役のアンマ(義理の母)に、「身体を冷やす性質の~は与えるな」などの指導が入ります)

少し鼻かぜをひいたかな、と思えばコリアンダーの種を煎じて飲み、疲れがなんだか抜けないな、と思えばたっぷりのハーブやスパイスを調合したアーユルヴェーダ薬をスプーン一杯。毎日のバスタイムでも、とろりとした緑色のハーブオイルを髪にしっかりとなじませ、スリランカでの生活は、まさにハーブやスパイス、オイルまみれ・笑。(そもそも、スリランカの人々は毎日3食、スパイスの効いたカレーを楽しみます)

日本では、深夜残業あたりまえ、お肌はぼろぼろ、生理不順に悩むライターでしたが、ゆったりとしたスリランカの時に身をまかせ、たっぷりの野菜と果物を毎日いただく、アーユルヴェーダ的生活で、ずいぶん「イキモノ」としての活力を取り戻しました・笑。最新トレンドや洗練されたメイク、ファッションとは、ずいぶんかけ離れた世界ですが、引き続きスリランカらしい、健康的でナチュラルな美しさへのヒントをお届けできたらと思います。

では、次回の更新まで、どうぞみなさま充実した毎日を。






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