いつも陽気なイタリア人とおいしいワインの関係

  • 2016/01/11
  • Italy

ノヴェッロと栗

Ciao!! 少しずつ、少しずつ、冬の足音が近づいてきているイタリアです。イタリアは、秋にたくさん雨が降ります。そして、雨が降るたびに、寒さが増して、静かに冬を迎えます。

さて、読書の秋とかスポーツの秋とか言いますが、みなさんはどんな秋をお過ごしですか?イタリア人は断然、食欲の秋!!食べることをこよなく愛するイタリア人ですから、実りの秋ともなると、食べ物の話が止まりません。

イタリアで、秋に収穫されるものの代表といえば蒲萄なのですが、今回は、蒲萄から造り出される「ワイン」について、お話ししたいと思います。ワインはイタリア語で「vino(ヴィーノ)」です。

ワインの効能

ワイン試飲会

みなさんは、ワインが好きですか?どのくらいの頻度でワインを飲みますか?イタリア人は、ほぼ毎日ワインを飲むと言ってもいいでしょう。いつも陽気なイタリア人の秘密は、ワインにあるのかも!

ということで、まずはワインの効能について見てみましょう。


「一日グラス1杯のワインは、体にいい」と聞いたことはありませんか?ワインはアルコールでありながら、適量を摂取することによって、体にプラスに働いてくれる飲み物です。

どのように体にいいのかというと、ワインに含まれる「ポリフェノール」には、強力な抗酸化作用があり、アンチエイジングや美白効果があると言われています。また、利尿作用のある「カリウム」も含まれていて、新陳代謝を活発にし、体内に溜まった老廃物を体外に排出してくれます。

さらに、ワインには善玉コレステロールが含まれており、血塊や血管の炎症、動脈硬化を抑制する効果があると同時に、記憶力の向上にも作用するそうです。


しかし、これらの効能は、グラス1~2杯のワインを飲んだ場合なので、くれぐれも体にいいからといって、飲みすぎないように注意してくださいね。

イタリア人にとって、ワインとは

スーパーのワインコーナー

イタリアの食卓になくてはならないのが、ワインです。年間の生産量・輸出量は、常にフランスと1位2位を争うほどで、スーパーのワインコーナーには、数え切れないほど多くのワインが並べられています。


私がイタリアに来て驚いたことは、「イタリア人は昼食にもワインを飲む」ということです。しかも、休日ではなく、平日のランチタイムに。大学の学生食堂で、ワインが販売されていることにも驚きました。このように書くと、イタリア人は昼間っから酒を飲む、呑兵衛の国民なのかと思われるかもしれませんが、そうではありません。レストランや家で食事会をしても、千鳥足になるほど酔っている人を見ることはありません。みんな、食事のお供にワインを楽しんでいるという感じで、人前でべろんべろんに酔ってしまうなんて、行儀が悪いと思っています。

古い圧搾機

田舎の方に行くと、自分の蒲萄畑を所有しているイタリア人も少なくありません。秋になると、家族総出で蒲萄の収穫をして、自家製のワインを作る人もいます。そして、ホームパーティーのときに振る舞ったり、友人などにおすそ分けをしたりして、楽しんでいます。

イタリアのワイン

圧搾機

貯蔵樽

熟成樽

イタリアは、温暖な地中海性気候で、南北に長いブーツのような形をしています。そのおかげで、地域によって気候や土壌が異なり、舌の上を踊るような軽やかな口当たりのワインから、ぐっと情熱を感じる力強いワインまで、さまざまな種類のワインが生み出されます。

ワインの値段は、安いもので、1.5ユーロ(約200円)くらい、高いものだと200ユーロ(約26,000円)以上するものもあります。普段、一般家庭で飲まれているワインは、2ユーロから5ユーロくらいのものでしょう。イタリアでホームパーティーなどに招待されたときには、手土産にワインを持っていくことが多いのですが、そういった場合には、もう少し高いものを用意します。といっても、数十ユーロもするワインを選ぶ必要はなく、10ユーロから20ユーロくらいの範囲で選べばいいのです。

秋のお楽しみ「ヴィーノ・ノヴェッロ (vino novello)」

ヴィーノ・ノヴェッロ

スーパーやワイナリーでは、いつでもワインを買うことができますが、1年のある一定の期間しか手に入らないイタリアンワインがあることをご存知ですか?それは「ノヴェッロ(novello)」というワインです。日本ではあまり知られていないのですが、その年の新種のワインのことです。9月初頭から10月中旬にかけて収穫された蒲萄を使って、炭酸ガス浸漬法と呼ばれる特別な方法で加工し、熟成させずにすぐにボトルに詰められます。そして、「解禁日」と呼ばれる10月30日に、全世界で一斉に販売が開始されます。その解禁日より以前に販売することは、法律で禁止されています。つまり、10月30日までは手に入らないワインということです。日本でよく知られている、フランスのボジョレー地方の新酒ワイン「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日は毎年11月第3木曜日ですから、イタリアの方が一足早く新酒がお披露目されるということですね。値段はそれほど高くなく、スーパーで4ユーロ(約525円)前後で手に入ります。解禁日に合わせて「ノヴェッロ祭り」がイタリア各地で開催され、できたての新酒を味見して、生産者から直接ワインを買うこともできます。

気になるそのお味は、渋みや酸味の少ない軽やかな舌触りで、蒲萄のさわやかな風味が感じられる、とても飲みやすいワインです。「ノヴェッロ」に使用される蒲萄の品種は、地方によって違うので、いろいろな町の「ノヴェッロ」を飲み比べてみるのも、楽しいと思います。

この「ノヴェッロ」を焼き栗といっしょに楽しむのが、イタリア流。

猫とワインボトル

アンチエイジングや動脈硬化の抑制など、様々なワインの効能を書きましたが、イタリアの人たちはそんな難しいことを考えながらワインを飲んでいないんじゃないかなと感じます。いろいろ頭で考えるより、おいしく楽しく飲んで、ストレスを解消するのが元気の秘密なのでしょう。

お気に入りのワインを片手に、マンマの作る愛情たっぷりの料理を食べて、気の合う仲間と過ごすひと時は、お金では買えない最高の時間です。どこの店の何がおいしいとか、この食材を買うならどこどこに行けとか、旬の食べ物の調理方法などなど、イタリア人は食べ物の話となると止まりません。白熱しすぎて軽い言い合いになったかと思えば、突然陽気に歌いだしたりして・・・わいわいがやがや、イタリアの夜は更けていくのです。






【参考】






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