インドネシアとコーヒー

  • 2015/07/24
  • Indonesia

インドネシアのコーヒーの由来と日本への輸出

グラフ1:日本のコーヒー生豆輸入量上位5カ国の推移

日本で忠臣蔵で有名な赤穂浪士の討ち入りが起きた年の3年前、1699年に当時インドネシアの領主国であったオランダが、インドからインドネシアのジャワ島に、コーヒーの木の苗木を持ち込んだ。その苗木がインドネシアのアラビカ種の先祖だそうだ。

コーヒーの木

ご存知だろうか?実は2014年におけるインドネシアの日本へのコーヒー生豆輸出量は、ブラジル、ベトナム、コロンビアに次いで4番目に多い。そしてインドネシアのコーヒー生豆の1㎏あたりの単価は263円であり、地理的な条件も関係していると思うが、日本のコーヒー生豆輸入量上位5カ国のなかでベトナム(222円/㎏)の次に安価である。ただしインドネシアが主にアラビカ種を輸出しているのに対し、ベトナムは主にロブスター種を輸出している。

グラフ2:日本のコーヒー生豆輸入量上位5カ国の単価の推移

増えるコーヒー消費量。コーヒー好きなインドネシア人

グラフ3:コーヒー消費量の推移

インドネシアよりもコーヒー生豆の日本への輸出量が多いブラジル、ベトナム、コロンビアに日本を加えて、それらの国々での“コーヒーの消費量”を比較してみると、ブラジルでのコーヒー消費量がダントツに多く、次いで日本、その次にインドネシアが多い。ベトナムとコロンビアに比べると、約2倍インドネシア人はコーヒーを消費していることがグラフからわかる。そして2010年から2013年までのコーヒー消費量の変化をみると、ほとんど変化がないベトナムとコロンビアの消費量に対し、インドネシアは緩やかに消費量が伸びていることがわかる。近年、カフェを含めた外食産業が増えていることが、コーヒー消費量の増加の理由のひとつであると思われる。

インドネシア流コーヒーの飲み方

インドネシアでは、日本のようなドリップ式のコーヒーを、家庭で飲む人はほとんどいない。インドネシアの場合、日本と違ってコーヒーの粉は砂のように細かく、コーヒーの粉とスキムミルクと砂糖を自分好みに配合して、沸騰させたお湯を注いでかき混ぜ、コーヒーの粉が沈殿した頃に飲むのが一般的だ。砂糖やスキムミルクを、後から自分の好みで加えていく日本式になれている私は最初、甘すぎたり苦すぎたり、思い通りの味にならなくてかなり試行錯誤した。けれどもし、自分で作るのはどうも苦手だ面倒くさいという人は、1杯ずつ小分けにされた、インスタントコーヒーを購入することができる。これは数社から発売されていて、それぞれかなり味が違うので、自分の好みのものを見つけることができる。

ワルンのコーヒー

私の家族は朝の出勤前や帰宅時にコーヒーを飲むことが多いが、ワルンと呼ばれる小さなお店では、1杯ごと小分けされたインスタントコーヒーを置いていることが多いので、外出中にコーヒーが飲みたくなったときも、一杯約20円くらいで買うことができる。バスやタクシーの運転手が、ワルンで甘いミルクコーヒーを飲みながら、談笑している光景を外出中によく目にする。サッカー観戦からの帰り、夜遅く肌寒くなってきた時間に、ワルンの甘いミルクコーヒーを友人とお喋りしながら飲んだときは、とても幸せな気分になった。

※ただしワルンによっては、ミネラルウォーターではない水を沸かして提供しているところもあるので、慣れない旅行者の方はお腹を壊してしまう可能性があり、注意が必要である。

インドネシアのルワック・コーヒー

ルワック・コーヒーをご存知だろうか。東南アジアのユニークなコーヒーの代表ともいえるルワック・コーヒーは、コーヒーの木の完熟した実をルワック(Luwak:ジャコウネコ)という動物が食べ、消化されない豆の部分を排泄物の中から取り出し、それを原料にして作ったコーヒーである。ルワック・コーヒーの特徴は、ルワックの消化作用により一般的なコーヒーよりもカフェイン量が少なくなっている点、ポリフェノール量が多くなっている点が挙げられる。

インドネシアでもこのルワック・コーヒーが作られている。先日、バンドゥンにあるルワック・コーヒーを製造・販売するカフェに立ち寄った。そこはバンドゥンの観光名所のひとつであるカワ・プティと呼ばれる火口湖へ行く途中にあるが、小さくて目立たない店舗のため、見つけるのには少し苦労するかもしれない。

店主の方はとても親切で、道路を挟んだ反対側にあるルワックの飼育施設も見せてくれた。彼らのルワック・コーヒーへの自信や情熱が感じられる。ルワックの飼育施設では数匹のルワックが、1匹ずつ清潔な広いケージの中に飼育されていて、ルワックはケージの柵を器用に登ったり下りたりしていた。そこではアラビカ種のコーヒー生豆と、鶏肉と果物をルワックの餌として与えているそうだ。ルワックは完熟したコーヒー生豆を選んで食べるため、質の良いコーヒーができる。

先日、日本の両親に送ってプレゼントしたら、とても美味しいと大好評だった。日本では高価だと言われているルワック・コーヒーは、現地では1杯約250円ほどで飲むことが出来る。ちなみにお土産用のコーヒー豆は、100g約1400円で購入できる。私のインドネシアの家族も今回初めてルワック・コーヒーを飲んだらしく、いろいろと感想を言い合っていた。残念ながら私は、コーヒーの味の違いが説明できるほどコーヒーを飲んでいないので、「インドネシアで初めて日本と同じ味のコーヒーを飲んだ」くらいの感想しか書けない。ごめんなさい。大学生の頃からずっと毎日コーヒーを飲んでいる父は、ルワック・コーヒーは特別美味しいと言っていたので、わかる人が飲めばその違いがわかるのかもしれない。もし機会があれば、ぜひ皆様もルワック・コーヒーを試していただきたい。

近所の子






【ルワック・コーヒー製造・販売】

・GAPOKTAN ARGO ALAM LESTARI,Rancabali-Bandung-West Jawa-Indonesia

【参考】






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