インドネシアの洪水事情と観光地

  • 2015/05/10
  • Indonesia

浸水してしまった我が家

洪水が起きた

インドネシアに1年以上滞在された経験がある方はご存知かもしれないが、インドネシアでは場所によっては都会でも田舎でも雨季になると1度か2度は洪水が発生する。インドネシアのジャワ島西部バンドゥンにある我が家も今年に入って2度ほど床下浸水までしてしまった。2月の下旬くらいに2度目の洪水が起こったと思う。私の住む場所の洪水は大雨で河川が氾濫することが原因ではない。夕方、我が家が建つ場所よりも標高が高い地域で降った大雨が夜から明朝にかけてゆっくりと下ってきたためである。したがって、水位がじわりじわりとどこまで上がっていくか分からない恐さは少しあったが、大切な家具や衣類が濡れてしまわないように移動させる時間は十分にあったため大きな被害はなかった。夜12時頃に近所のおじさんが「banjir, banjir!(洪水、洪水!)」と周囲の家々に知らせて回っていた。その日はガレージに置いた車が浸水しないことを祈りながら寝て、次の日の朝起きるとベットの下まで水がきていて驚いてしまった。義母曰く、家の中の水は地下水が押し上げられてきたものだそうだ。いつも家の中に隠れているゴキブリたちは、洪水のため逃げ場をなくして溺れているし、蟻たちは屋根裏へと大移動をしている。水には鉄さびのようなものが浮かんでいてあまり足をつけたくないが、掃除をしなければいつまでたっても綺麗にならないので朝から服をびしょびしょにしながら家族総出で大掃除が始まった。

水を捨てる義母

インドネシアの住宅は一般的に床にタイルを敷いているため洪水後の掃除は水の掃き出し作業と床拭き作業だけで済む。子どもたちは普段と違う家の中の状況に興味津々で水遊びを始めようとするが、転んでは大変なのでインドネシア版ドラえもんを観させておとなしくさせ、大人たちだけで黙々と作業を行った。ひと段落して家の外の様子を窺ってみると、小学生くらいの男の子たちが扉の壊れた冷蔵庫を船代わりにして遊んでいたり、釣りをしていたり、とても楽しそうに遊んでいた。以前、私の父が子どもの頃に洪水が起きて庭にまで魚が泳いできた話を聞いたときは冗談だと思ったが、それを実際に自分で体験することになるとは日本にいたときは夢にも思わなかった。祖父や祖母はきっと洪水の度に大掃除をしていたのだろう。

洪水の道で遊ぶ子どもたち

インドネシアが現在の日本のように滅多に洪水が起こらなくなるまでに整備されるには、あと何年くらい必要なのだろう。子どもたちが大人になる頃には、私の父のように洪水のときの話を笑い話にして子どもたちに聞かせているのだろうか。

インドネシアの蚊避け事情

洪水が終わった後で一番問題になることは「蚊」の大発生である。蚊は1年中いるけれど、洪水の後は急激に増えてしまう。そのため人に移る病気を媒介する蚊に刺される確立も高くなってしまうのだ。私も以前その病気に感染したことがあるが、完治に時間がかかった覚えがある。足がものすごく痛み出して立って歩くことも辛いうえに、熱が出て腕に赤い小さな点々が多数出てきたときにはぞっとしてしまった。とりあえず義母に言われた通りにグァバジュースを飲み続けて完治させた。(※病院に行ったほうがいいと思うが、今回はインドネシアの民間療法を試してみた。)インドネシアでも蚊取り線香や蚊避けスプレー、レモングラスの精油などいろいろな蚊避けグッズが手に入るが、最近の我が家のお気に入りは「蚊帳」である。インドネシアでは最近ベッドに装着できる折りたたみ式の大きな蚊帳が売られている。縦横2mで約3600円と結構値段が張るが、インドネシアの蚊取り線香やスプレー特有のきつい匂いを気にする必要もなくとても重宝している。レモングラスの精油の匂いは私は好きだけれど、蚊避けの効果は一晩は続かないと感じているため、これは昼間つけることが多い。庭仕事が好きな実家の母にレモングラスの精油をプレゼントしたらとても喜んでくれた。

蚊帳の中で寝る赤ちゃん

インドネシアにはレモングラスの精油の他に、カユプティと呼ばれる精油がよく利用されている。カユプティは木の皮から採取した精油で、香りはすっとしていて清々しい。赤ちゃんの入浴後や風邪のときなど体を温めるために使う他、蟻や蚊に刺されたときも赤く腫れたところにつけたりすると不思議と痒さをあまり感じない。その他、木の上で古くなった椰子の実から取った精油は髪の毛をトリートメントするために使われている。髪の色が黒くなったり毛量が増える効果があるそうで、髪の毛が薄い我が息子もインドネシア人の叔母から勧められた。

右がカユプティ

インドネシアで観光するなら

私事なのだが、3月の初めに日本から私の兄が遥々インドネシアまで尋ねてきてくれた。2週間の滞在ということで、バリ島やバンドゥン市内、親戚が集まる田舎、バンドゥン郊外の観光地、ジャワ島西部と中部の境にある海辺のリゾート地を巡ってもらった。バリ島はバンドゥンから遠すぎるので一人で3泊4日の旅をしてもらうことにして、他の場所はほとんど家族全員移動での旅行である。インドネシア語がまったく話せない兄は急遽決まったバリ島への一人旅を初めは緊張していたが、現地で流暢に日本語を話すバリ人と友人になったり片言の英語が結構役に立ったりと、バリ島を満喫できたようだ。

食事は右手で

親戚の家が集まっている田舎では、ikan nilaと呼ばれる魚を焼いて食べてもらった。ikan nilaは白身の魚でティラピアの仲間だそうだ。魚臭くなく骨も大きくうま味があってとても美味しい。子どもがまだ小さかったときはこの魚を離乳食に混ぜて食べさせたが、兄にも好評だった。1kg約250円である。

ikan nilaは揚げて食べると美味しい

バンドゥン市内観光ではパサール・バルという建物でバティックなどのインドネシアの伝統的な生地や服を見てもらった。バティックという名前しか知らなかった兄は、その種類の多さに驚いたようだ。

種類豊富なバティック。バティック以外の生地もあり、服飾デザイナーが生地を探していることもある。

ジャワ島西部と中部の境にあるリゾート地 pangandaran は、バンドゥンの人たちがよく利用している。バンドゥンから車で片道7時間弱と、結構遠い場所であるがバリ島よりも近く手ごろな価格で楽しめるところが良い。平日に行けば4つ星ホテルも5000円台で宿泊できる。ホテルの中には1泊約500円なんてところもあった。バンドゥンでは見かけない干物屋さんの行商がいたり、新鮮な魚介類を売る市場があったり、朝早くには地引網をしていたりと海に近い場所に住む人たちの生活が見れてとても楽しかった。

pangandaranの海岸

義母は先日 pangandaran から太刀魚やイカやロブスターをお土産に買って来てくれた。食品の輸送技術が日本ほど高くないインドネシアでは、海のない土地で鮮度の高い海鮮食品を手に入れることは難しい。時々テレビで、魚介類の保存にホルマリンを使っている業者が警察に逮捕されたニュースが取りあげられることもあり、義母は用心してバンドゥンの市場では滅多に海の生の魚介類を購入することはない。兄は今回の2週間の滞在でお寿司が食べたくなったそうだ。私も時々無性にお寿司が食べたくなる。そういう時はインドネシアの大きなアボカドの切り身に醤油をかけて食べている。マグロのトロってこんな味だったかな、と思いながら。ちなみにこの食べ方は、アボカドを塩味で食べないインドネシアの家族からは大不評である。

バンドゥンの街

近所の子

おまけ






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