成功の鍵は日本人の●●?!「ドバイドリーム」を叶えたヘアサロン

  • 2014/11/12
  • Dubai

突然ですが、海外に住む”やまとなでしこ”が一番困ることって、なんだと思いますか?

答えは、ヘアサロン!


筆者は先進国から開発途上国まで住んだ経験がありますが、どんな国でも「どこに髪を切りに行こう・・・」が日本人女性たちの永遠の悩みでした。

現地のサロンだと、国際的な有名店でも日本のヘアサロンの細やかな技術・サービスに等しいクオリティは、全く期待できないためです。

だから”日本人経営者によるヘアサロン”がオープンすると、サロン難民にとって救世主のような存在!

ドバイでもこれは同じことで、当地には日本人に愛されているヘアサロンの『想 SOU JAPANESE LADIES BEAUTY SALON(ジャパニーズ・レディス・ビューティーサロン)』があります。

今回、異文化でゼロからのヘアサロン立ち上げを果たした、男性マネージャーの勝間さんに取材をしました。


その結果、ここまで来たのが奇跡的だと思われるほど、壮絶な苦労話を聞くことに・・・・・・。

過去の記事ではドバイの素敵なアラブ文化についてお伝えしてきましたが、今回は”アラブ文化にある日本の姿”が垣間見れるお話です。

かなりリアルな”ドバイドリーム・ストーリー”をお届けします!

キャー!女性用ヘアサロンに男性がいる!

2011年、ドバイにある某レディス・ヘアサロンにて、男性スタイリストとして働き始めた勝間さん。

ところがある日、イスラムの衣装・アバヤを着た女性のお客様が来店。サロンに入るなり「レディース・サロンになぜ男性がいるの?!」と大騒ぎになってしまいました。

イスラムの教えに従い女性は髪・身体を覆い、男性の目から守る服装をしなければいけないドバイでは、ヘアサロンももちろん男女別に分かれています。そのため、男性がいるなんて法律上ご法度なのです。

ちなみに、4星以上のホテル内のヘアサロンであれば、男性が女性の髪を切ることが許されていますが、このサロンは違いました。

勝間さんはドバイに来て間もなかったため、そういった知識がなく、また雇用先の指示に従って仕事をしていたため大変驚いたとか。

もし宗教警察に訴えられたら大事になるので、慌てて控え室に隠れるしかありませんでした。結果的にトラブルの折り合いがつかず、ドバイ到着後わずか1ヶ月で退職。

セレブなドバイに意気揚々と来たのが、あっという間に人生初の”無職”となってしまいました。

無職からの出発、そしてまた挫折

そこで救いの手が。「日本に帰ろうかなぁ」と迷っていた時、知人の紹介でドバイの某ホテル内でヘアサロン・マネージャーとして勤務の話がまとまったのです。

無事に就労ビザが発給されるとともに、日本からの機材輸入許可申請、スタッフ雇用など開店に向けての準備に奔走します。

出資主からのコスト未払いなど不安要素が残る中でも、ヘアサロンの女性部門チーフとして佐々木さんという女性がドバイに渡航し、勝間さんをサポート。

と・ところが!試練はまたも勝間さんを襲います。

準備が全て整ったオープン1週間前に、なんとホテル自体が売却されることに!ホテルの新オーナーからは、あっさり「ヘアサロンはやらない」と言われる始末。

こうして、再び白紙に戻った勝間さん。はるばるドバイまで呼んでしまった佐々木さんとともに、途方にくれることに・・・・・・。

転機

しかし、天は”決して諦めなかった”勝間さんを見捨てませんでした。

ご縁があってUAE(ユナイテッド・アラブ・エミレーツ)人がローカル・パートナーとなり、勝間さん自身がヘアサロンをオープンする話が持ち上がったのです!

ちなみに、ドバイで海外の企業がビジネスをするためには、基本的にUAE出身のローカル・パートナー登録が必須です。ビジネスに投資する代わりに実権も握りたいローカル・パートナーが多い中で、投資をしないが実権は勝間さんに任せる、と太っ腹なオファーは奇跡的。

こうして、勝間さんはひょんなことから、自分が代表となるサロンをオープンすることになりました。一体、勝間さんが幸運を掴んだ決め手は何だったのでしょうか?

日本人の謙虚さが心に刺さった

勝間さんのローカル・パートナーは、一般の方は会えないほど、この国で身分が高い方だとか。

それで、この方と初めて会う際に「もう、会っていただけるなんて、すみません、すみません・・・・・」と、緊張しながらも精一杯感謝の気持ちを行動に表しました。

ドアを開けてあげるなど日本人的なちょっとした気遣いにとても感動したこの方は、勝間さんのビジネス・パートナーになる決心をしました。

「尊敬されている感じがひしひしと伝わってきて、サポートしたいと思った」と、後に言っていたとか。

ローカル・パートナーとの付き合い方がビジネスを左右するドバイにあって、温かく見守ってくれる素晴らしいパートナーと出会えたなんて、本当に幸運なこと!

それも、数々の挫折の後で舞い降りた”いい話に飛びつく”姿勢ではなく、謙虚に行動した勝間さんの人柄あってこそ、掴んだ幸運と言えます。

サロンにかける思い

苦労の結晶であるサロンがオープンしたのが、2012年9月3日。

一筋縄ではいかなかったドバイでの道のりを、色々な人の”想い”が支えてくれた。そんな意味で、このヘアサロンは『想』と名付けられました。

「日本の機材・商材を使用し、日本の良いイメージ、クオリティの高さを伝えたい」と言う勝間さん。

”質を気に入って頂ければ、自然にお客様はやってくる”信念のもと、アグレッシブな宣伝活動はせず、口コミでやってくるお客様がほとんど。そのゆるり〜とした経営姿勢が、そのままサロンのくつろぎムードに反映されている気がします。

予約方法は電話が大半ですが、海外からホームページの問い合わせフォームを通じて予約される方もいるとか。

価格帯はシャンプー、ブロー込みのカットが350ディルハム(10,280円程度)。パーマが700ディルハム〜(20,570円程度、カット、シャンプー、ブロー込み)。

お客様の7割が日本人で、外国人だとローカル、パキスタン、インド、タイ、韓国、中国の客室乗務員など、まさにインターナショナル!

ドバイでの苦楽を共にした、スタイリスト・佐々木さんのしっかりした技術と”ほんわか”した人柄に引き寄せられて、人種を超えてファンが増え続けています。

今年8月にリニューアル・オープンして、さらに活気付く『想』サロンです!



以上になりますが、昨今日本企業のドバイ起業ブームが話題になっていますよね。日本人らしさを鍵にドバイ・ドリームをつかんだ勝間さんの実話は、後に続く人々のインスピレーションとなるはず!

ちなみに、アメリカの文化人類学者エドワード・ホール氏によると、世界で日本が最も”察する文化”で、2番目に来るのがアラブと言われています。両国のコミュニケーションの概念に実は共通点があることをご存知でしたか?

それを思うと、日本人ならではの謙虚さ・繊細さがアラブ文化で歓迎されたことは、不思議ではないのかもしれません。

ドバイの懐の深さを知るとともに、ここでの成功の鍵は、 意外にも日本人らしく「ありのままで」ということが分かった、今回の取材でした!

では、مع السلامة マッサラーマ(また会う日まで)!






【取材協力】

想 (S O U) Japanese Ladies Beauty Saloon・・・ドバイの、日本人経営による人気サロン。日本人ならではの”おもてなし”の心をモットーに、日本製機材、シャンプーなどの商材にこだわり、お客様にゆったりと過ごしてもらえるようなサロン作りを心がけている。

 住所:Barsha Horizon 4F 401 P.O.Box 118239 Al Barsha1 Dubai UAE
 電話番号:050-211-8573& 056-354-6033






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